においが気になり始めたとき、まず決めたいのは「何のにおいか」ではなく「どこで気になるか」です。
検索すると「加齢臭」「ミドル脂臭」という言葉が並びます。ただ、その言葉に自分を当てはめるところから始めると、確認することが増えるばかりです。
この記事では商品を挙げません。決めるのは、どこで気になっているか。ワキなのか、頭なのか、体なのか、それとも衣類なのか。分けると、次に確認することが変わります。
先に書いておきます。においがあることを不潔だとは考えていません。後で触れますが、においは皮膚にいる細菌のはたらきで生じるもので、洗っていないことの証明ではありません。この記事は、においの種類を判定することも、病名を推測することもしません。
「におい」を一語で扱わない
医学のリファレンス(MSDマニュアル)は、体臭のしくみをこう説明しています。汗そのもの、特に皮膚の表面に出るエクリン汗はほとんどが水分で、それ自体は基本的ににおいません。においは、皮膚にいる細菌などが汗や皮膚のたんぱく質を分解することで生じます。
つまり、においの有無は「洗ったかどうか」だけで決まるものではありません。同じ資料が対処として洗うことを挙げているのは事実ですが、それは解決策としてではなく、対処のひとつとして並んでいます。
もうひとつ。「におい」と一語で言っても、ワキで気になるのか、頭で気になるのか、脱いだ服で気になるのかで、確認することが変わります。まずそこを分けます。
どこで気になっているかを分ける
下の5つから、いま気になっているものを選んでください。押すと、その説明へ移動します。
ワキ
汗をかいた日に気になる
頭
夕方に気になる
体
胸や背中が気になる
衣類
脱いだ服が気になる
言葉が気になる
加齢臭・ミドル脂臭
並び順に意味はありません。どれが強いかを決めるものでもありません。
ワキ
ワキには、毛包に向かって分泌するアポクリン腺があります。MSDマニュアルによれば、この分泌物はもともとにおいがなく、皮膚の表面で細菌に分解されてはじめてにおいを持ちます。
同じ資料は、対処として皮膚を洗うこと、デオドラント剤や制汗剤を使うことを挙げ、わきの毛を剃ることが助けになる場合があるとも書いています。これは資料に書かれていることの紹介で、当サイトが勧めているものではありません。
確認するのは2つです。汗をかいた直後に気になるのか、時間が経ってから気になるのか。そして、服を脱いだときに気になるのか、素肌で気になるのか。
「このにおいなら腋臭症(ワキガ)」という判定は、この記事では行いません。
頭
先に書いておきます。頭のにおいについて、公的機関や学会による一次資料を、今回は確認できませんでした。確認できたのは企業の研究です。
化粧品メーカーのマンダムは、自社研究として、30〜40歳代の男性に見られるにおいの成分にジアセチルを挙げ、主に後頭部や頭頂部で発生するとしています。これは同社が自社の研究として公表しているもので、学会発表や論文の記載はそのページにはありません。
したがって当サイトは、頭のにおいの原因を断定しません。確認するのは、洗った直後でも気になるのか、時間が経ってから気になるのか。そして、枕カバーや帽子に移るかどうかです。
体(胸・背中など)
胸や背中など、衣類で覆われている面です。
ここで分けたいのは、素肌が気になるのか、脱いだ服が気になるのかです。同じ「体のにおい」でも、確認する先が変わります。
確認するのは、汗をかいた直後なのか、時間が経ってからなのか。そして、洗ったばかりの服を着ても気になるかどうかです。
衣類
衣類を独立させている理由があります。MSDマニュアルは、対処として皮膚を洗うことと衣類を洗うことを並べて挙げています。つまり、体と衣類は分けて確認できるということです。
確認するのは1つです。洗ったばかりの服を着たときにも気になるか。気にならないなら、確認する先は衣類の側にあります。
ただし、衣類に残るにおいの成分そのものについては、今回一次資料を確認できていません。この記事では、分けて確認するところまでにします。
「加齢臭」「ミドル脂臭」という言葉について
「加齢臭」「ミドル脂臭」について、今回確認できた具体的な根拠は、資生堂とマンダムによる企業研究・発表です。
加齢臭について、資生堂は公式のニュースリリースで、1999年に、40代を過ぎたころから男女問わず発生する体臭の主な原因物質がノネナールであることを発見した、としています。この研究は学術誌に論文が出ていますが、当サイトはその本文を取得できていないため、論文の内容には踏み込みません。
ミドル脂臭は、前述のとおりマンダムが自社研究として公表している概念です。今回確認した範囲では、学会が定義した用語であることは確認できませんでした。
企業の研究であることは、内容が間違いという意味ではありません。ただ、出どころが違うものを同じ並びに置くと、読む側は何を確かめればいいのか分からなくなります。だから当サイトは、医学のリファレンスや学会のガイドラインと、企業が発表した概念を、同じ地平に並べません。
そしてもうひとつ。言葉から自分を分類する必要はありません。確かめられるのは、どこで、いつ気になるかまでです。
どの部位でも先に確認する3つ
どの部位でも、先に確認できることが3つあります。MSDマニュアルが対処として挙げているものです。商品を選ぶ前に見るところになります。
体を洗う
汗をかいた日に洗えているか
衣類を洗う・替える
その日のうちに洗えているか
デオドラントと制汗剤
製品の表示を確認する
体を洗う
同資料は、石けんと水で皮膚を洗うことを対処のひとつとして挙げています。
確認するのは、洗う回数を増やすことではなく、汗をかいた日に洗えているかどうかです。回数を増やせば解決する、とは書かれていません。
衣類を洗う・替える
同資料は、皮膚を洗うことと並べて衣類を洗うことを挙げています。
確認するのは、汗をかいた日の服をその日のうちに洗えているか、そして洗ったばかりの服でも気になるかどうかです。
デオドラントと制汗剤
同資料は、デオドラント剤や制汗剤を使うことも対処として挙げています。
ただし、どちらが自分に合うかを当サイトでは決めません。製品ごとに用途の表示が違うので、使う前にその表示を確認してください。使えば解決する、とも書きません。
自分で確認する範囲と、医療機関が扱う範囲
ここまでは自分で確認できることです。その先には、自分では決められない範囲があります。
自分で確認する
どこで・いつ気になるか
習慣を変えてみる
洗う・替えるのタイミング
医療機関に相談する
自分では決められない範囲
汗の量そのものが気になる場合は、においとは別の問題として扱われています。日本皮膚科学会には原発性局所多汗症の診療ガイドラインがあり、そこでの定義は、汗の量が多く日常生活に支障が出ている状態です。においの強さで決まる定義ではありません。
においの側についても、MSDマニュアルには臭汗症という項目があり、治療として、皮膚の外から行う処置や手術など、医療機関で行う方法が挙げられています。つまり、医療が扱う範囲があります。
一方で、どこからが医療の範囲なのかを、このページ独自に決めることはしません。確認できた資料の範囲を超えるためです。病名の推測も行いません。
| いま気になっていること | 次に確かめること |
|---|---|
| 汗をかいた直後だけ気になる | 直後なのか、時間が経ってからなのかを分ける |
| 時間が経ってから気になる | 体の側なのか、衣類の側なのかを分ける |
| 洗ったばかりの服でも気になる | 確認する先は体の側になる |
| 枕カバーや帽子に移る | 頭のにおいとして分けて見る |
| 汗の量そのものが気になる | においとは別の問題。多汗症には学会のガイドラインがある |
| 自分では分からない | まず「どこで・いつ気になるか」を分ける。このページでは原因や病名は判定しない |
年齢とともに言われること
40代だからにおう、とは書きません。年齢とにおいの関係を当サイトが断定できる資料を、今回確認できなかったためです。
確認できたのは、企業が自社の発表の中で年代に触れていることまでです。資生堂は40代を過ぎたころからと書き、マンダムは30〜40歳代と書いています。どちらも企業の発表で、すべての人にそうなると書いたものではありません。
年齢を気にするより、いま自分がどこで、いつ気になっているかを分けたほうが、確認できることは多くなります。
まとめ
決めるのは2つです。どこで気になっているかと、次に何を確認するか。
4つのうち1つだけ決めて、あとは後回しでかまいません。商品も順位も、当サイトは示しません。
ヒゲ・肌・髪・眉・体毛も含めて身だしなみ全体を整理したい場合は、40代男性の清潔感は何から変える?も参考にしてください。